ユノペン時々チャミペン。つまりトンペン。東方神起を応援するRed Oceanの一粒。

東方神起のユノとチャンミンを応援するブログです

第一章8

長らくお待たせして申し訳ありませんでした。
このシーンはトンペンさんにとってとても辛い場面だと思います。
いまだにこのあたりの動画を見ることができないと言うお話をよく聞くので、読むのが辛い方は無理なさらないでください。

解釈は人それぞれだと思います。
アタシはこう感じましたが、真実がこうだとはけして思っていません。

それではどうぞ。

注意事項:このお話は実際あったお話をヒントにアタシが作ったフィクションです。どうか現実と混同しないでください。そして今の東方神起を好きな方以外には不快な解釈があるかと思いますので、閲覧は自己責任でお願いします。

東方神起 ユノ チャンミン


SIDE:CHANGMIN

僕たちの夢だった東京ドーム。

小さな舞台から始めて、とうとうここまで辿り着いた。

日本の言葉を話すようになり、僕らの歌は日本の曲として評価された。

本当は、これからだったんだ。

東京ドームで公演して、これから本格的に駆け上がるはずだったのに。

僕たちの問題が影響してSMTownの中止が決まり、a-nation以降の活動を停止することが決まった。

今の状況はヒョンたちのまわりのせいで、ヒョンたちの意思じゃないと思い込もうとしたのに。

僕たちさえ絆を失わなければ、きっと5人でいられるはずだと。

なのにヒョンたちのうちの二人が、日本でCDを出すことが決まったという。

何も解決していないのに。
問題を起こした張本人が、事務所や事務所の仲間にまで迷惑をかけて、ファンたちを落胆させて。
それでも事務所に断りもせず悠々とCDを出すという。

それでも相変わらず事務所が悪者で、僕たちは裏切り者で。

どんなあり得ないことをしても、ファンも日本もヒョンたちの味方みたいだった。

誰かの思惑通り、僕とユノヒョンは罪人として晒され、けれど真実を口にすることもできないでいた。

だってどんな酷いことをしたとしても、ヒョンたちの身内は一般人だから。
一緒に頑張ってきたメンバーの大切な人たちだから。

ユノヒョンも僕も、黙り込むしかなかった。

だからもう僕は、話すこと自体億劫になった。
5人に戻れるはずもないのに、馬鹿げた小芝居なんてもうごめんだった。

だって僕にはもう、ヒョンたちが5人でいることを望んでいるなんて思えなかったんだ。



ネット上でヒョンたちは、5人が離れることはないとファンにメッセージを送っている。
ファンたちも解散反対の署名運動を起こしたらしい。

もうどれもこれも、バカらしく思えた。

そんな中、僕とユノヒョンへのバッシングはひどくなり、それどころか家族にまで少しずつ被害が広がっていた。

もうなんだか、全部僕のせいに思えてきた。

父さんは学校の先生だから、事情を理解できないまま子供たちは、父さんを悪く言っているはずだ。

母さんは?妹たちは?
みんな心配させないよう、大丈夫しか言わない。

僕があの時、芸能人になることを選ばなければ。
そうすれば、かけなかったはずの迷惑だ。

芸能人になりたいなんて、思っていなかったくせに。
軽々しく選んでこうなった。

だけど。
それでも僕は、3人のヒョンたちと同じことをしようとは思わない。
たとえそうすれば今の事態を回避できるとしても。

ユノヒョンが言ったように僕だって、東方神起を捨ててまで自分を守ろうとは思わなかったんだ。


「チャンミ〜ン」

扉が開いて、能天気に僕の名前を呼びながらユノヒョンが入ってきた。

今までヒョンたちと何か話していたみたいだけど、僕にはどうでもよかった。

「何ボケ〜っとしてんだよ。ポテチ食う?チャンミンの好きな辛いやつ」

僕は声を出す気にもならなくて、黙って首を横に振った。

「DVD見る?チャンミン好きそうなやつ選んできたんだ。ほら」

ベッドの上で膝を抱えてる僕の足元に、バカみたいな枚数のDVDを並べて。

今あっちで辛い話をして、今度は僕を気遣って。

この人がいなかったら、僕はとうに人間不信になってたと思う。
ヒョンたちのやってることに呆れて、信じられなくなって。
でもこの人が側にいてくれて、世の中にはこんな人もいるんだと思わせてくれるから、僕は立ってられるんだと思う。

「なんでもいいです。ユノヒョンの好きなやつかけてくれれば」
「そーか?んーどれにすっかなぁ」

甘えられれば構うくせに、本当は自分から構うのはあまり得意じゃない。
自分から寄って行くのは、気を使ってる時だ。
人懐っこいようで、礼儀を重んじるから親しくなりきれなくて。
一度話せば友達だと言うくせに、結局いつも気を使ってるのは自分の方なんだ。

ホント不器用で。
でも、だからこそ信じられる。
手を抜かずに一生懸命生きてる感じがするんだ。

「ねぇ、ユノヒョン」
「ん?」

本当のユノヒョンて、どれだろう?
ふとそんなことを思った。

「僕には、気を使う必要ないですよ?」
「え?」
「普通でいいです」
「俺、そんなにわざとらしいか?」
「そうじゃなくて。気を使わなくても、いてくれるだけでいいって話です」

言った途端、ユノヒョンは照れ臭そうにしながら、それでも黙ってDVDをデッキに入れた。

ユノヒョンはまだ、3人のヒョンが戻ってくると信じてるみたいだった。
でもそれは、ただの責任感だと思う。
諦めちゃダメだって、自分で自分に言い聞かせてるんだ。

「俺が諦めたら、あいつらの帰る場所がなくなるから」

きっとユノヒョンはそう言うんだ。

こんな思いするのは俺だけでいい。
そう言ってユノヒョンは、いつも一番大変な道を選ぶ。

見捨ててしまえば楽なんだ。
無理してしゃべらなくてもよくなる。
でも、それをユノヒョンがやると全てが終わるんだ。
ユノヒョン自身もそれがわかってるんだろう。

だから諦めることができない。

背中を向けたユノヒョンに、一体どれだけの思いを背負っているのだろうと思う。

「僕がいるじゃないですか。それじゃダメですか?」

無意識に、そう口をついた言葉はユノヒョンに届いた。

「…チャンミン、東方神起は5人じゃないとダメなんだ」

この先の事を具体的に考えたわけじゃない。
ただ、出て行くなら好きにさせればいいじゃないか、そう思ったから言っただけだった。

でも僕は確かに、ユノヒョンの言葉にショックを受けた。

僕だけじゃ、ダメなんだ。

そう思ったら、胸の奥が苦しくなった。
だって僕はこの時、ユノヒョンの言葉の本当の意味が理解できなかったから。




もうすぐ活動が停止する。
そんな状況でのa-nationで、バックステージ用の撮影が入った。

いつもなら普通にしているだけで、仲のいい僕たちの姿を見せることができた。

けれどカメラを前にしたこの日、とうとう僕たちはいつも通りではいられなくなっていた。

ユノヒョンと、ヒョンたちのうちまだ5人でいられると信じている1人が懸命にインタビューに答えている。
けれどあと二人のメンバーは日本でのCD発売が決まっていて、この場を取り繕うことさえできずにいた。

5人でいたいと言いながら、事務所を無視して日本の活動をするんだ。
白々しく仲の良さなどアピールできるわけもなくて。

そんな中僕は、ユノヒョンの背中に縋り付きたい衝動を堪えながら、懸命にインタビューに答えた。

笑えてなくてもいい。
ここで黙り込んで惨めな姿など晒したくはなかった。

ユノヒョンの話す声が、いつも通り優しくて。
僕を背に庇うような背中が目の前にあって。

チャンミン大丈夫か?
あと少しだからな?
俺が話すから無理しなくていいんだぞ?

そんなありもしない声が聞こえて、僕は泣きたくて仕方なかった。

ユノヒョン、僕は笑えたかな?
ちゃんと話せてたかな?
僕たちの思いは、誰かに届くかな?

僕は間違ってなんかいないよね?
だって僕の隣に、あなたがいるんだから。




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2014-08-15 : 第一章 : コメント : 8 : トラックバック : 0
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第一章7

時々更新にも関わらず、いつも読んでくださってる皆様
ありがとうございます。

このあたりから、もしかすると内容的に納得いかない方々がいらっしゃるかもしれないなと思っています。

アタシは真実を伝えたいとか、批判したいとか、擁護したいなんて大それた事を思ったわけではなく、ただアタシが感じたことを文字にしたいと思っただけなんです。

東方神起と一緒に苦難を乗り越えた方々が残してくださったもの、あちら側を応援してらっしゃる方々が残してくださったもの。

いろいろな思いと一緒に拝見し、たくさん感じたものがありました。

これが真実だと思っているわけでもありません。

ただ、みなさんと同じものを見て、こう感じたやつもいるんだな。
それだけのことだと思ってください。

注意事項:このお話は実際あったお話をヒントにアタシが作ったフィクションです。どうか現実と混同しないでください。そして今の東方神起を好きな方以外には不快な解釈があるかと思いますので、閲覧は自己責任でお願いします。





SIDE:YUNHO

あれから案の定、俺とチャンミンに対するバッシングは酷くなった。
マスコミでさえも、俺たち2人には批判的だった。

事務所の言っていた、俺たち2人を陥れるかのような3人側の話は、今もはっきりしないままだ。

ただ、あいつら3人が、大きな何かに流されて、別の場所へ押しやられているのは確かだった。



宿舎のリビングで、3人が変わるがわる俺に訴える。

「ユノヒョン!いつも一緒に言ってたでしょ?!事務所のやり方はおかしいって!なのになんで一緒に戦わないの?!」

こいつは本当に純粋で、今の状況が1番見えていないのかもしれない。
きっとこれが1番いい方法だと言われて、動かない俺たちが間違っているんだと言われて、だから本気で俺たちのために説得してるんだろう。

まだみんなが、俺たち5人が一緒にいることを望んでいると信じてるんだ。

本当の弟みたいで、つまらないことでも何かと競い合って。
じゃれ合ってた可愛いやつが、今は怒鳴ってばかりいる。



しばらくして、ソファに座っていたやつが口を開いた。

「俺は…事務所のやり方に耐えられない。確かに今の俺たちがあるのは事務所のおかげだけど、このままじゃ何も変わらないと思うんだ。でも、ユノとチャンミンは失いたくない」

こいつは1番冷静で、だからたぶん全部理解してる。
でもこいつ自身、3人側のメンバーの親に身元保証人になってもらったり、複雑な事情を抱えてることもあって自分の意見は二の次なんだろう。

5人でいたいと願っても、自分を取り巻く状況が別の方向に動いてるのも理解してる。
そして俺たちが動かないこともわかってる。

繊細で気分にムラがあるけど、俺といる時はどこか幼くて、俺は可愛くて仕方なかった。

けれどその目に今は、さみし気に諦めの色が浮かんでいた。



そして。



「ユノ…」

俺と同い年で、東方神起を一緒に支えてきたやつ。

さみしがりやで優しくて。
本当にメンバーを愛していて、それは今でも変わらない。

「俺たち家族だろ?一緒にいたいよ」

家庭の事情が複雑で、だからこいつにとってメンバーが家族なのは嘘じゃない。
今が幸せすぎて、メンバーを失うのが怖いと泣いたこともある。

だったらなんで?

そう思うと同時に、たぶん辛かったんだろうとも思う。
自由になる時間もなく働いて、ファンに追いかけ回されて。
精神的に1番参ってたのはこいつかもしれない。

韓国じゃ自由がないのは日常だから、気が休まらなくて。

プライベートが守られている日本との違いに、心が折れてしまったのかもしれない。

面倒見がよくて母親みたいなとこがあるくせに、人目も気にせず甘えてくる。

俺はそんな開けっぴろげの愛情表現に、どれだけ救われてきただろう。

「ユノ…俺たちだって人間なんだよ。このままじゃ気が狂いそうで怖いんだ。俺は、5人でいられたら…」

東方神起は捨ててもいい?

その先の言葉を押し戻すように、俺はその口を手のひらで塞いだ。

「もういい。わかったから。その先は言うな」

口を塞いだ手の甲に、涙が伝った。

1番優しいくせに滅多に泣かないやつだから。
その涙が染み込んで、俺の胸まで悲しみが伝わった。

「とにかく、俺が事務所に掛け合うから」

俺の手のひらをすり抜けて、胸にしがみついて来る。
それを受け止めて、俺は言った。

「だから、戻ってこい」

俺がこいつらにしてやれることは、それしかなかった。

諦めない。
ただそれだけのことしか。

「無駄だよユノヒョン!5人一緒に戦わなきゃ意味がないよ!」

そう言った言葉に、俺は言った。

「俺は…東方神起を捨ててまで自分を守ろうとは思わない」

その言葉で、3人に絶望の沈黙が流れた。



チャンミンのいる部屋の扉のノブに手をかけたタイミングで、俺の背中を呼び止める声がした。

「ユノ、ユノは平気なの?」

今の状況が、辛くはないのか。
そう聞かれたら、辛くないわけないだろ?と答えるべきだったんだろう。

でも。

「俺はいい。おまえたちが酷い目に合うよりマシだ」

バカだと笑っていいよ。
周りからも散々言われたよ。

でも、笑われても、バカにされても、そう思うんだから仕方ない。

ただ……。

「チャンミンは…?」
「チャンミンは、俺が守る」

心配なのはチャンミンのこと。
笑えなくなって、ボンヤリすることが多くなって。

壊れてしまうんじゃないか、それが俺を焦らせた。

「とにかくもう、チャンミンには何も言うな。それだけは頼むよ」

そう言って俺は、振り返ることなく扉を開けた。




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2014-08-02 : 第一章 : コメント : 9 : トラックバック : 0
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第一章6

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SIDE:CHANGMIN


ユノヒョンは強く握り返した僕の手を取って、自分の太股に乗せた。

「チャンミン、あいつらの代理人が、事務所相手に訴訟を起こしたんだって」

言ったユノヒョンの目は、真っ直ぐ前に向けられていて、でも何も見ていないように思えた。

「内容は、この間の通知書と同じ?」
「たぶんね」

そう。事の発端が化粧品事業なのは明らかだった。
あれをやり始めてから、3人のヒョンたちはおかしくなり始めたんだから。
でもそのことで揉めてたのはヒョンたちの身内と事務所で、僕たち5人には関係のない話だと思っていた。

でも。

「それは、契約内容を無効にして、化粧品事業を自由にやらせろってことですよね?」

僕がそう聞いたら。

「どうかな。もしかするともう、そんなことどうでもいいのかもしれないし」
「え?」

沈黙が流れて、僕はただユノヒョンの横顔を眺めていた。

だったらなんのために?

やりたいことができたって。
それを事務所に認めてほしいんだって言ってたのはあの人たちだ。

だから僕は、ギャラが安いなら事業くらい認めてくれってことだと思ってた。
そこに身内が口を挟んで、躍起になってるんだと。

違うのか?

「事務所から入った話がもうひとつあってさ。実は、俺たちがバッシングされてる本当の理由があるって」

本当の理由?

「どういう意味ですか?」

顔を覗き込む僕にも、ユノヒョンは目を合わせない。
ただ黙って繋いだ僕の手を引き寄せて額に当て、もう片方の手を添える。
そしてかがむようにテーブルに肘をつくその姿は、まるでお祈りのようだった。

独り言のように、ユノヒョンが言う。

「あいつらの身内が…極秘でファンカフェのマスターを集めて、そういうふうに仕向けたって」

辛いの?ユノヒョン。

僕にはその言葉の意味がよくわからないよ。

「…そういうふうにって?」
「5人一緒に事務所と戦うはずだったのに、俺とチャンミンは事務所にドラマの仕事をもらって寝返ったとか、この先分裂するとしたら俺とチャンミンが裏切ったせいだってことにするための嘘を吹き込んだって」

え?
あのバッシングは、東方神起が分裂することを心配したファンたちの暴走じゃなかったの?

「ちょっと待って。じゃあ今回の訴訟は…」
「今の契約内容のままじゃ事務所をやめるには莫大な金がいるから、事務所の不当を訴えて契約内容を無効にしたいんだろうって」

…頭を殴られたような衝撃だった。

「もしかして僕たちは、悪役を押し付けられたってこと?」

ヒョンたちが事務所をやめても、東方神起が分裂しても。

それが僕たちのせいになるように?

「証拠があるのかはまだ確かめてないから。ただ事務所からその可能性があるって連絡があっだけだ」
「でも、今の話なら全部つながるじゃないですか!」
「つながるからって確かめもしないで疑うなよ」
「ユノヒョンだって内心はそう思ってるんでしょ?だからそんな辛そうな顔してるんでしょ?」

話す間中、ユノヒョンはずっと祈るような姿をして。

懺悔みたいだよ。
誰よりも真っ直ぐ生きてきたあなたが。

なぜそんな姿でつらそうにしてるの?


…あぁそうか。
あなたは、仲間を疑っている自分が辛いんだ。

辛いのは、自分の置かれた状況なのに。

こんな時までリーダーで。
こんな時まで信じよとする。

ユノヒョンが、僕の手を強く握り締める。
何かを堪えるように。

だから僕は、黙ってその手を握り返して、ユノヒョンの声に耳を傾けた。



しばらくして、ユノヒョンがゆっくりと口を開いた。

「もし。もしもだよ?…もしこの話が本当だとして…」

それはたぶん、たった一度だけ漏らした本音。

「それがあいつらの意思だとしたら…その方が怖くねぇか?俺は怖いよ…バッシングなんかより…ずっと…」
「ユノヒョン…」

僕は堪えきれず、もう片方の腕でユノヒョンの頭を抱き寄せ、胸に抱いた。

そして、泣かないユノヒョンのかわりに、僕はたくさんたくさん泣いた。




その結果。

泣いたのはいいけど、なぜか僕がなぐさめられるハメになって。
なんか納得いかないけど、おかげで暗い雰囲気は少しおさまった。

「チャンミナ、ゲームやろうぜっ」
「寝ましょうよ…」

ユノヒョンはこういう時、決まってゲームをやりたがる。
ほら、もうゲーム機を僕の分まで手に持ってるし。

勝手に人のカバンを漁るな。

「ちょっとだけっ。なっ?」

人が寝ようとしてるベッドの横に立って。
大きな犬が尻尾振って餌待ってるみたいに。

なんだろう、この断れないカンジは。

「はいはい、ちょっとだけね」

結局僕はユノヒョンに甘い。
仕方なく僕は体をずらして、ユノヒョンが寝転がるスペースをあけてやった。



で。

案の定ユノヒョンはゲームを握って3分で寝た。

なんだろうこの敗北感は…。

まぁ、一緒に寝ようなんて、デカい図体でさらにデカい図体した男には言えないか。

だから僕は黙って、ユノヒョンの手からゲームを取って電源を切ると枕元に置いた。

うつ伏せて顔の横に握った手を置いてる寝姿が、まるで赤ちゃんみたいだった。

僕はニヤけてる自分を自覚しながら、ユノヒョンに布団をかけて、その背中を軽くポンポンと叩く。

いつもは男らしくて頼りになるリーダーだけど。
ステージの上では圧倒的なカリスマだけど。

僕といる時くらいは、幼くていい。
だってきっと、これがユノヒョンの本当の姿だと思うから。

これからきっと、この人の背中にいろんなものがのし掛かるはずだから。

だから、どうか。
この安らかな時間が、少しでもこの人に長く続きますように。


僕はそう願って、ユノヒョンの呼吸を感じながら、ゆっくり目を閉じた。



そして翌日僕は、約束通り笑ってステージをこなした。

けれどこの日を境に、僕は上手く笑えなくなってしまったんだ。



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あとがき------------------------------

長いスパンが空いてしまい、申し訳ありませんでした。
何度も書いては消し、書いては消し…。

説明臭くならないように、でも大事なところは省かないように
自分の文章力のなさを痛感いたしました(´;ω;`)ウッ…

そして「この小説のエピソードとティアモのエピローグがそっくりだ」というコメントをいただいて、翻訳されてる方の記事を読ませていただきました。

なるほど、short story「俺と僕の距離」の内容ですねww
自分でもびっくりしました。

でもちょっと嬉しかったです(〃▽〃)
教えてくださってありがとうございました♪

ではまた、頑張って続き書きます。
読んでいただいてありがとうございましたヾ(゚ω゚)ノ゛

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2014-07-27 : 第一章 : コメント : 8 : トラックバック : 0
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第一章5



SIDE:CHANGMIN

ソファに並んで座って、僕たちはやっと一息ついていた。

3人のヒョンたちが帰ったあと、ユノヒョンは自分の手のひらをじっと眺めている。

「…痛い」

そりゃ痛いだろ。
テーブルを叩いた時の音からすると、手加減なんかしてなかったはずだし。

「自分のバカ力も考えないで思いっきり叩くからでしょ」

僕は自分の鞄から大きめの湿布とハサミを取り出し、ユノヒョンの手のひらにペタンと貼ってから、指の股に合わせて切り込みを入れた。

「モソモソする」
「手のひら用の湿布なんてないですって」

こんなとこに湿布を貼る人なんて初めて見た。

ユノヒョンは滅多に怒らない。
特に自分自身のことでは、見てるこっちがイライラするくらい我慢をする。

けれど時々怒ることがあって、それは大抵自分以外のことが理由だった。

誰かを思って怒り、それは普段穏やかなユノヒョンからは想像できないほどおっかない。

さっきの話の流れでは、珍しくユノヒョンが自分に対しての言葉に腹を立てたように思えた。

だからこそ僕は、そうじゃないと思った。

「はい。気休めだけどしないよりマシでしょ」
「うん」

ユノヒョンはしばらく手のひらを閉じたり開いたりしたあと、顔を上げて僕を見た。

「ねぇここ。もーちょっと切って」

右の中指と人差し指の股を指差して言う。

「はいはい」

ユノヒョンは僕といる時、こんなふうに甘えることがよくある。
他のヒョンたちに対してはどんな時もしっかりリーダーなのに、なぜだか僕に対してはお母さんといる時の子供のようになるんだ。

「これでいいです?」

僕が尋ねると、ユノヒョンはまた手をニギニギして、納得したんだろう、嬉しそうにニカッと笑って僕に手のひらを見せた。

………。

あるはずのない母性本能をくすぐられる。

ユノヒョンがこうやって甘えるのは、多分僕が世話好きなせいだろうとは思う。

いやいや、世話好きじゃない。
ただ見ていられなくて世話を焼くハメになるだけだ。

だけど他のヒョンたちだってユノヒョンの世話を焼くこともあるのに。
なのに甘えるのは僕だけになんだ。

それが嬉しい僕も僕だけど。

ま、いっか。

「ねぇユノヒョン。何を隠してるんてす?」

何気ないフリで、脈絡もなくそう聞いたら。

「は?」

ユノヒョンは目をまん丸にしてビックリした。

「僕に隠し事してるでしょ?」
「え?なんで?し、してないよっ?」

…分かり易すぎる。

「ユノヒョンが嘘つくってことは、それが僕のためだからでしょ?普段は相手のためでも嘘つかないんだから、よっぽどってことですよね?」

僕の言葉に、ユノヒョンはさらに驚いた顔で一歩後退りした。

「凄いなチャンミン!もしかして超能力とかできるのか?!」
「そんなわけないし」

その発想はどこからくるんだ?
しかも本人、大真面目だ。

認めてるってこと、わかってるのかな?

だって、ユノヒョンがあんなに怒ったんだから。
そこには必ず何かがある、と思うのは当然だ。

僕を見くびってもらっちゃ困る。

「明日のステージで、僕が笑えなかったらって心配してるんでしょ?だったら大丈夫。明日は笑います。絶対」
「でも明後日はわからないだろ?」
「どーせすぐ大騒ぎになるようなことなんだろうし、僕にだってすぐにわかりますって。だから明日さえ乗り切れればいいんじゃないですか?」
「うーん」

唇を尖らせて悩んでる顔。
あと一押しだな。
頭脳戦なら僕の勝ちだ。

「もし僕がユノヒョン以外からその話を聞いて、それが間違いだったらどうします?」
「それは困る」
「でしょ?」
「うん」

納得したらしい。

こういう素直なところが好きだな、と思う。
大人特有の計算高さとか、疑う気持ちがまるでない。

それは裏を返せば、自己防衛本能が低いってことなんだろう。

危なっかしい。
でも、そのままでいて欲しいと願ってしまう。

だって今僕が信じられるのは、この人だけだから。

「あのな、チャンミン」

それからユノヒョンは、なんでもないことのように普通のトーンで話し始めた。

「さっき事務所から連絡あったらしくて、マネヒョンといろいろ話したんだけどさ」

並んで座った肩先が触れ、前を向いたまま話すユノヒョンの手が僕の指先を握った。

触れたとこ全部からユノヒョンの不安が伝わってくるようで、僕は無意識にユノヒョンの手を強く握り返した。




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2014-07-21 : 第一章 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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第一章4

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SIDE:YUNHO

「僕のせいみたいな言い方しないでよ!」

ホテルに戻って俺とチャンミンの部屋を開けた途端、怒鳴り声が奥から聞こえてきた。
慌てて駆け込んだら、チャンミンがソファに座った3人の正面に立って睨みつけていた。

「またやってんのか?いい加減にしろって」

ここのところ、暇さえあればこればっかりだ。

喧嘩をしたいわけじゃない。
ただ、わかり合おうとする3人の思いと、うんざりしている俺とチャンミンの温度差がどうしてもかみ合わなかった。

「明日はライブあるんだから、今ごちゃごちゃするのはよせって」

もうすでに俺たちの現状は日本のファンたちに伝わっていて、心配しているに違いない。
韓国での悲惨になりつつある状況も、知れ渡っているのはわかってる。

だからこそ俺たちは、みんなを安心させるために笑わなくちゃいけない。

なのにまたこれだ。

「みんな、ユノヒョンを説得するのは無理だから、僕を引っ張り込もうとしてるんだ。4人が同じ意見ならユノヒョンも動くと思って」

チャンミンを一人にするんじゃなかった。
後悔したけどもう遅い。

部屋が別だから宿舎よりマシだと思ってた。
こっちの部屋まで押しかけてくることを予想しなかった俺のミスだ。

「僕さえヒョンたちに同意すれば話は進むんだって。今のゴタゴタがまるで僕のせいみたいな言い方するけど、それってただの責任転嫁じゃないか!」
「わかったチャンミン。一人にして悪かった」

3人に食ってかかりそうなチャンミンの肩を掴んで、宥めるように言ったら。

「ユノヒョンは何も悪くないでしょ?!なんで謝るの?!」

今度は俺に怒鳴り始めた。
相当ストレスがたまってるはずだから仕方ない。

もう俺はこの話を終わらせたくて、チャンミンの耳を両手で覆って3人を振り返った。

「わーかったって。取りあえず今日はこの話は終わりだ。明日のステージに影響出るからこれくらいにしようぜ。な?」

何度こうやって話を終わらせたかわかりゃしない。
もちろんいつもなら3人の意見をちゃんと聞いてやるけど。

今日だけはその気力がなかったんだ。

俺たちが日本に来ている間に、韓国では3人の代理人が事務所を相手に訴訟を起こしていると事務所から連絡がきた。
それだけで俺は言いたいことだらけで爆発しそうなんだ。

なのにそんな話なんて何もしないで、3人は俺のいない間にチャンミンに詰め寄ったりしてたから。


頼むからこれ以上怒らせないでくれ!


俺は心の中で祈るように叫んでいた。


だからって、結局俺の祈りなんか届くはずもなくて。
3人のうちの一人が俺を見上げて、今にも泣きだしそうな眼をして言った。

「だってこのまま事務所の言いなりになってたら、俺たちがボロボロになるのは目に見えてる!しかもギャラだってあり得ないくらい安いじゃないか!」

こいつらも焦ってるんだろう。
恐らく、今日を境に話はどんどん大きくなるはずだ。

自分たちが仕掛けた時限爆弾に、3人とも後がなくなってるに違いない。
俺たちが韓国で受けている非難だって、辛い思いで見てきただろう。

できれば日本にいるうちに、俺たちと意思を一つにして韓国に帰りたいはずだ。
そうすれば、何もかも上手くいくとあいつらは信じてる。

でもな、俺だって疲れるんだよ。
明日のステージとチャンミン。

それだけでもう、いっぱいいっぱいなんだ。

「だからってチャンミンを責めるのはよせ。言いたいことあるなら俺に言えよ」

おまえたちは3人で寄り添っていられる。
でも、チャンミンには俺しかいないんだ。

俺ならいくらでも相手してやるから。
だから頼むから、チャンミンだけは勘弁してやってくれよ。

「ユノは本当に俺たちの言いたいことわかってる?これは誰かがやらなきゃいけない戦いなんだよ?」

戦い…ね。

「俺だって事務所に対して不満がないわけじゃない。おまえたちともその話は散々してきた。このまま黙って従うつもりもない。でもな、おまえたちのやり方は間違ってるよ」

いいかげんわかれよ。
俺はこうしている間に、何が起こっているかを全部知ってるんだ。
知ってるけど、今はその話をしたくないんだ。

明日のステージをちゃんとやりたいし、やらなきゃいけないんだよ。
わかれよ。


なのに。


「ユノがそんな態度だから裏切り者なんて言われるんじゃないか!こんなにたくさんの人たちが俺たちと同じ意見なのに!」


その言葉に。

俺の中の何かがブチ切れた。


「…本気でそう思ってるのか?」

みんながおまえたちと同じ意見?

横暴な事務所と戦って、5人の東方神起を守りきる?

おまえたち3人の敵は事務所なんだという。

だったら。

こうやって毎日同じ言い争いを繰り返して、なかったはずの溝がどんどん深くなってる俺たち5人の敵は誰だ?


「東方神起の本当の敵は誰だ?事務所か?ファンか?」

事務所もファンも俺たちも。

分裂することを望んでいるヤツなんて、誰もいないはずなのに。


申し合わせたように、裏切り者と罵る、俺とチャンミンに対する世間からの総攻撃。


どんなに笑っても。
分裂など望んでいなくても。

なぜ誰も信じない?


それは、俺たちの言葉以外の何かを信じて、耳を塞いでいるからだ。



「現実から目を逸らすな」


俺とチャンミンは、3人と一緒に事務所と戦うはずだったと。
けれど個人の仕事をエサに、事務所に寝返ったと。

裏切り者だと。

独り歩きを始めた、ありもしない嘘や噂。
その火種をつけたのは誰だ?



「おまえたちだって、本当はわかってるんだろ?!」

俺たちを引き裂こうとしているのが誰なのかを。
巧妙に隠された真実を。



「なあ!答えろよ!」

バン!



テーブルに叩きつけた掌。
痛みなんて感じない。
この胸の痛みに比べたら、何も感じないよ。

何が横暴な事務所と戦う、だ。
何が5人の東方神起を守る、だ。

そんな筋書など、もうどこにもありはしないのに。




5人の東方神起を守ろうとする全ての人を欺く、想像を絶する残酷な真実。


すでに始まってるんだよ。

分裂する全ての責任を俺とチャンミンに押し付けて、おまえたち3人の独立を正当化するためのシナリオが。

そう。
動かない俺とチャンミンは、もうとっくに切り捨てられてるんだ。

そしておまえたち3人は、3人だけで事務所を出て、自由を手に入れるんだ。

もう、東方神起ではいられないんだよ。


信じたくない。
何か他に真実があるはずだと叫びたい。

けれど今の俺には、それを否定する材料は何もなかった。


知ってるか?

俺とチャンミンは、とんでもない十字架を背負わされて、地獄の底に落とされたんだ。

なぜなら、この先たとえどんなに辛くても。

俺とチャンミンは絶対、真実を口にすることなどできないんだから。


だって。

言えるわけないだろう?

俺たちから東方神起を奪おうとしてるのは、おまえたち3人の大切な人たちだったんだから。




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2014-07-14 : 第一章 : コメント : 8 : トラックバック : 0
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りこねぇ

Author:りこねぇ
昔、道端で踊ってましたね。あ、そうそう、バンドもやってました。ユノのダンスとチャンミンのハイトーンボイスが好きです。あと、東方神起の動画作るのにハマってます。

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ユノに大好きな曲を踊ってもらいました。本当にユノが歌いながら踊っているカンジにしたかったんですがどうでしょう^^;

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